リユースモバイル・ジャパン(RMJ)を取材!中古携帯市場の現状と未来

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2017年3月に中古携帯の普及と健全な発展を目指した業界団体「リユースモバイル・ジャパン(以下RMJ)」が設立されました。

団体の会員は中古携帯事業を取り扱う以下の8社です。

  • 株式会社携帯市場
  • 株式会社ゲオ
  • 株式会社TSUTAYA
  • ブックオフコーポレーション株式会社
  • 日本テレホン株式会社
  • 株式会社ネオリア
  • 株式会社パシフィックネット
  • エコケー株式会社

「RMJの設立の経緯は?」「RMJによって中古携帯市場はどう変わるのか?」という疑問を持ったので、RMJに取材を申し込みしました。

今回は、RMJの代表理事企業、株式会社携帯市場の代表取締役の粟津浜一(あわづ はまかず)さんに、中古携帯の魅力やRMJ設立の経緯や活動についてインタビューしました。

リユースモバイル・ジャパンさんの代表企業へお邪魔しました

リユースモバイル・ジャパンさんの代表企業の「株式会社携帯市場」にお邪魔してきました。

青いガラスがオシャレなこちらのビルが本社です。

RMJ代表の粟津浜一さん登場

インタビューに答えていただいたのは、RMJ代表の粟津浜一さん。日本の中古携帯市場を牽引する方です。

到着早々、質問に回答していただきました。

RMJさんが考える中古携帯の需要はなんですか?

はい、中古携帯の需要は3点ございます。

需要①値段が安い

1つ目は、値段が安いということです。

新品の端末ですと8万円、9万円する端末でも、中古の端末であれば、3万円、4万円程度で買えることもあります。ただ、新品の場合、キャリアさん側の分割払いと割引で、本来であれば8万円9万円する端末でも、実質0円のようになるので、端末代の負担がないように感じる人も多いと思います。

なので、中古携帯は安いのですが、情報発信がまだまだ足りていないと感じています。ただ、安いです。

中古スマホは中古パソコンと同じく、新しいスペックのものがどんどん入ってくるので、古いものに関しては、スペックダウンのイメージがあると思います。しかし、古いものは古い分、値段が安くなるので、価格面の魅力が出てくると思います。

需要②サブ機として

2つ目は、サブ機として使えるということですね。カメラとして使ったり、アラームとして使ったり、ゲームで使ったりと、サブ機としての使い方が注目されてきていると思います。

格安SIMやWi-Fiに繋いでも使えます。格安SIMは中古携帯と親和性が高いので、協力関係ができるかと思います。

需要③レアな機種や使い慣れた機種が手に入る

3つ目は、中古携帯なら、5年前であろうが10年前であろうが、レアな機種や自分が使い慣れていた機種が手に入るというところですね。新品の機種は年に2、3回モデルチャンジがあり、その度に消えて行くので。

現在の中古携帯業界の問題点は?


通常のモバイル業界は回線数が1億4,000回線か1億5,000回線あるので、ほぼ頭打ちになっていると思います。中古携帯業界という観点でみると、欧米が全体に対して、10%を占めているにも拘わらず、日本では数%とシェアが低いです。ここが一番の課題だと感じています。

Q.中古携帯のシェアが低い理由は?
確定的な理由はないのですが、消費者の中古携帯の認知が足りていないからじゃないかと思います。

Q.キャリアの下取りで、端末に傷があっても下取り価格に影響がしないのは不健全では?
そこはコメントしづらいのですが、私たちとしては、状態が悪くても、少しでも高く買えるように流通の経費を下げたり、企業努力をして行く必要があると思っています。そもそも「少しでも高く売りたい」というのがお客様だと思うので、私たちが少しでも高く買えるようにしていこうと思います。

冒頭でも中古携帯の需要を3つお伝えしました。それ以外に中古携帯ならではの付加価値があれば、もう少し高く売れるのではないでしょうか。そうすると販売金額が上がるので、買取金額も上げることができます。根本はそこだと思います。

Q.日本のスマホにはSIMロックがかっていますが、SIMロック解除が一般的になったら、中古携帯市場にどんな影響を与えそうですか?

総務省で、SIMロック解除のガイドラインも見直されていまして、以前は購入後180日経たなければSIMロック解除ができなかったのですが、今後は60日になりそうです。そうなれば、SIMロック解除もしやすくなります。

これが、SIMロック解除が一般的になった時は、現在のSIMロックがかかっている状態の価格になるのか、SIMロックが解除された状態の価格になるのか、分からないですね。SIMロック解除が一般的になっても、現在のSIMロックがかかっている状態の価格になるのであればメリットがないかと思います。結局は、経済合理性になるので、どちらになるか分からないですね。

RMJ設立の経緯を教えてください

分かりました。

RMJを設立した理由は、主に2点あります。

理由①自分たちの声を届けなければと思った

1点目に、総務省や公正取引委員会が中古携帯のマーケットに注目されて、先ほどもお話に上がった「0円の端末・実質0円販売を無くす」ということを検討されていた時がありました。その時に、私たち中古携帯市場業界の人や企業にはヒアリングがありませんでした。

いろいろな知識を持たれている方や、野村総研の北さんやキャリアさん、格安SIM事業者さんなど、いろいろな人や企業が呼ばれていました。しかし、中古携帯市場の人や企業は誰もヒアリングされませんでした。

実際には、コネクションがなかっただけだと思うのですが。「中古携帯市場の声を国や一般消費者に届ける必要がある」と思ったのがRMJを設立した理由の1点目です。

総務省も色々なガイドラインを制定される中で、消費者の方やキャリアさんやメーカーさんなど色々な側面から情報を取り入れていると思われます。

その中で、私たちは「幅広く、リユースモバイルを推進していきたい」というのがあるので、私たちの声をしっかりと総務省に届けたいと思います。私たちの声をしっかりと届けた上で、いろいろな情報が入ったガイドラインを設定し、消費者の方によりご納得していただき、よりお得感があるようにしていきたいと考えています。

理由②中古携帯の利用者をもっと増やせると思った

2点目は、各社で個人情報消去を訴求していますが、「個人情報が問題なので、売りたくない」という状況は以前から変わっていません。

また、「実際に中古のスマホを買ったことがある・使ったことがある」という人はまだまだ数%であるのが実情です。「これはもっと利用者を増やせるのではないか」とは思っているのですが、自社努力だけでは、なかなか難しい状況です。

以上の2点から、「1社でやるより、団体でやった方が良いのではないか?」ということで、共通課題を持ち、団体を設立しようと考えました。

そして、この2点を含めて、「一般消費者に対し、安くて、安心安全で安定的な商品やサービスの提供をできるようにする」という名目で団体を立ち上げました。

リユースモバイル・ジャパンの活動内容をお聞かせください

はい、分かりました。

ガイドラインの設定

消費者の方に安心安全に商品提供できるように、ガイドラインを設定しようと考えています。

どのようなガイドラインかというと、「個人情報のデータをどのように消していますか?」だったり、「検品はどのように行っているか?」「赤ロム(通信不能になった端末)になった場合、どうするか?」などですね。そういった多岐に渡るガイドラインを設定して、会員企業は遵守する、ということをやっていきたいと考えています。

昔に比べて、スマホにデータが蓄積されやすいので、データの取り扱いはしっかりやらないと危ない、と感じています。

買取金額などの公開

毎月、当会の買取金額を調べて出していくのと、市場の拡大に繋がればということで、将来的には当会の販売台数や買取台数もお客様に公開していけたらと考えています。それらを通じて、「リユースモバイルの市場がどうなっているのか?」「現状はどのくらいの規模なのか?」を一般消費者、関連省庁、キャリアさん、メーカーさんに見ていただき、一緒に取り組めるところはやっていただければと思います。

MM総研さんのデータによると国内のマーケットが300億円から400億円くらいと言われていますが、ガードナーというアメリカの調査会社によれば、レートの問題はありますが、世界では、約1兆6000億円の市場があると言われています。ですので、ものすごく大きなマーケットなのです。にも関わらず、日本国内では、たったの300億円か400億円しかマーケットがないというのは逆におかしいと感じています。

今後は、東南アジア、中東、南米、アフリカで携帯の新規契約が増えてくるでしょう。なので、先進国の例で言えば、だいたい10年くらいで、中古端末の流通量が一気に増えるので、今後はさらに伸びるのではと思います。日本国内の市場が伸びるかどうかは私たちの努力次第だと思っています。

中古スマホがもっと普及したら、どうなりますか?

中古スマホが普及すれば、極端な話ですが、「今日はスーツでビジネスだからちゃんとしたスマホ」「今日は海に行くから防水がしっかりした端末」「今日はデートだからおしゃれな端末」というように、気分によって変えられます。

車の2台持ちみたいな感じですね。近い将来そうなるかと思います。結構、気分って変わりますよね。

中古スマホでは、Wi-Fiが使えれば「SIMがいらない」ということもあります。私見ですが、「中古スマホにはSIMがいらない」となった方が中古業者にとっては良いと思います。「料金プランがどうなっている?」「SIMのサイズは?」ということを気にせずに、単純に端末を売るだけになりますので。

RJMが募集している会員企業について

会員は、正会員と賛助会員に分かれます。正会員は実店舗があって、中古携帯事業をしている企業です。それ以外の企業が賛助会員となります。

正会員になると、私たちと一緒にリユースモバイルの業界を広げるような意見を出していただき、話し合いができるというのが大きなメリットです。当然、私たちが出している買取金額や販売金額の数字も見ることができます。

中古携帯市場の「透明性」と「健全性」が実現した状態とは?


非常に良い質問かつ、難しい質問ですね(笑)。

まだそこは私たちとしても、決められていないのが現状で、ガイドラインを決めて少しずつですが、進めています。ただ、「透明性」や「健全性」というのは定量化が難しい部分だと感じています。例えば、消費者の方に中古携帯がどれだけ浸透したかというのは、私たちが出す数字の中で、RMJのシェアが全体に対して、何%というのは出せるのですが、「透明性」や「健全性」というのは定量的には出せません。

逆に、本当は「透明性」や「健全性」からアクションプランを作るべきなのかとも思いますが、少しずつガイドラインを作成し、中古携帯の啓蒙活動をしていければと考えています。

まとめ:中古携帯市場の発展に期待

今回のインタビューでは、事前にお送りした質問に対して、丁寧に回答をしていただきました。

利用者が数%の国内の中古携帯市場ですが、「今後の啓蒙活動により、中古自動車のように中古携帯も一般的になれば良いな」と思いならが、インタビューを終えました。

携帯を購入する際に、「高額な新品携帯」ではなく、「安価な中古携帯」を選ぶ人が増えるかもしれません。中古携帯市場の今後の発展に期待です。

リユースモバイル・ジャパン

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