スマホの中には、スマホとタブレットの良いところ取りをした「ファブレット」と呼ばれる端末があります。以前はほとんど出回っていませんでした。しかし、市場の変化と共にどんどん新機種が発売するようになりました。
この記事では、ファブレットの意味や2017年時点でのオススメの端末について解説をしてきます。ファブレットについて知りたい人、どのファブレットを買おうか迷っている人はぜひ参考にしてください。
ファブレットとは?
ファブレットとは、画面サイズが5.5インチ以上~7インチ未満のスマホ端末のことを指します。ただし、5インチ以上~7インチ未満という説もあり、定義はあいまいです。ファブレット(Phablet)という名称は、電話(Phone)とタブレット(Tablet)を組み合わせた造語です。つまり、ファブレットはスマホの中の一分類なので、ファブレットはスマホに含まれます。
「ファブレットなんて見たことない」という人もいるかもしれませんが、人気機種のiPhone6 PulsやiPhone7 Pulsも5.5インチ以上なので、一応ファブレットにも分類されます。
ファブレットとタブレットとの違い
ファブレットとタブレットは名前が似ていますが、明確な違いがあります。それは、通話機能の有無です。タブレットは、通話アプリを入れることで通話はできますが、基本的には通話機能がついていません。それに対して、ファブレットは通話機能が元々ついているという違いあります。
ただ、本体のサイズが6インチを超えるものに関しては、手で持って電話するのは大変です。イヤホンマイクやBluetoothのヘッドセットを使った方が手が疲れないので、オススメです。
初代ファブレットは「GALAXY Note SC-05D」
世界で一番最初のファブレットは、SAMSUNGが2011年に発売した「GALAXY Note SC-05D」と言われています。GALAXY Noteは5.3インチでしたが、当時はまだiPhoneが3.5インチの時代だったので、インパクトのある商品だったようです。
また、本体にタッチペンが付属していました。
ズルトラ難民とは?
ネット上で、ファブレットの話題になるとたまに「ズルトラ難民」という単語が出てきます。このズルトラ難民とは、2014年1月に発売された画面サイズ「Xperia Z Ultra」通称「ズルトラ」を使い続けている人のことを言います。「Z ultra」には「ずっとウルトラ」という意味が込められているのかもしれません。このズルトラは6.4インチの画面サイズのファブレットでした。
ところが後継機となるファブレットがなかなか発売されなかったので、ユーザーはズルトラを使い続けることになりました。5.5インチのファブレットはあっても、6.4インチ以上のファブレットが長い間発売されていなかったのです。
スマホの大型化に伴ってファブレットも増加
時代と共にスマホの画面がどんどん大型化して行ったので、現在ではファブレットも数が増えました。スマホの画面の大型化は、歴代iPhoneのインチの変化からも分かります。
端末 | 発売時期 | 画面サイズ |
---|---|---|
iPhone3G | 2008年7月 | 3.5インチ |
iPhone3GS | 2009年6月 | 3.5インチ |
iPhone4 | 2010年6月 | 3.5インチ |
iPhone4s | 2011年10月 | 3.5インチ |
iPhone5 | 2012年9月 | 4インチ |
iPhone5s | 2013年9月 | 4インチ |
iPhone5c | 2013年9月 | 4インチ |
iPhone6 | 2014年9月 | 4.7インチ |
iPhone6 Puls | 2014年9月 | 5.5インチ |
iPhone6s | 2015年9月 | 4.7インチ |
iPhone6s Plus | 2015年9月 | 5.5インチ |
iPhone SE | 2016年3月 | 4インチ |
iPhone7 | 2016年9月 | 4.7インチ |
iPhone7 Plus | 2016年9月 | 5.5インチ |
先ほどもお伝えした通り、iPhone6 Plus,iPhone6s Puls,iPhone7 Pulsは5.5インチなので、ファブレットに分類されます。Androidのファブレットが世界で人気だったため、人気に対抗するためPlusシリーズが登場したと言われています。たた、iPhoneが大きくなり過ぎて「小さいiPhoneが欲しい」合わせたのか4インチのiPhone SEが登場しました。
スマホの画面が大型化した理由は「漫画や動画など大画面で見たいコンテンツが増えたから」「バッテリーの小型化が難しいから本体を大きくした」という理由が挙げられます。
一度大きなスマホを使ってから、元々のスマホを使うと不思議と画面がとても小さく感じます。
ファブレットのメリット3つ
ファブレットには、以下のメリットがあります。
- 大画面なのでWebサイトや電子書籍などが見やすい
- バッテリーの持ちが良い
- CPUやカメラが高性能
ファブレットは大画面なので、Webサイトの文字や画像が見やすいというメリットがあります。動画や電子書籍を大画面で見たいという人にもオススメです。
端末の大きさを活かして大型のバッテリーを搭載できるため、バッテリーが長時間持つ機種が多いです。例えば、iPhone6sの連続待受時間は10日ですが、iPhone6 sPlusの連続待受時間は16日です。
なお、ファブレットは各社メーカーの上位機が多いので、CPUやカメラの性能が一般的なスマホより高性能なものが多いです。端末自体のサイズが大きいので、いろいろな部品を搭載して高性能を実現しやすいのでしょう。
ファブレットのデメリット3つ
逆に、ファブレットには以下のデメリットがあります。
- ポケットに入りにくい
- 片手で操作しづらい
- 値段が高額
画面の大きさが魅力のファブレットですが、画面が大きいゆえのデメリットがあります。画面サイズが大きいので、普通のスマホに比べるとポケットに入れて持ち運びにくいです。
また、画面が大きいので、片手で画面操作しづらいです。片手でスマホをしたい人には相性が悪いです。
各メーカーの上位機が多いため、高性能なのですがその分端末価格は高額です。
次の章からは2017年時点でオススメのファブレットをインチ順に紹介をしていきます。いずれもSIMフリー端末なので、どのブランドのSIMでも使えます。
【5.7インチ】10コア搭載の「SAMURAI KIWAMI 2」
公式サイト
SAMURAI KIWAMI 2は最新の加工技術を使ったフルメタルボディーを採用しています。中身も非常に高性能で、他社が8コアのCPUが主流な中、10コアを採用しているので、処理速度が速いです。ただし、microSDが非対応。本体の保存容量が64GBだけというのは、人によっては心細いかもしれません。
- 【端末情報】
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- 本体価格:49,800円
- 発売元:プラスワン・マーケティング株式会社
- 画面サイズ:5.7インチ
- OS:Android 6(7にアップデート予定)
- カメラ画素数:メイン1,600万画素、サブ800万画素
- バッテリー容量:3,400mAh
- CPU:10コア「MT6797(Helio X20)」
- メモリー:4GB
- 内部ストレージ:64GB
- 本体サイズ:横 77.5mm / 高さ157.2mm / 厚さ7.2mm
- 重量:168g
- ボディカラー:メタルシルバー
- SIMのサイズ:ナノSIM
- microSD:非対応
- 指紋認証:対応
【5.9インチ】ライカ製のデュアルレンズを採用した「Huawei Mate 9」
公式サイト
Huawei Mate 9は世界的なカメラメーカーのライカ製のデュアルレンズを使ったカメラを採用しています。二つのレンズで撮影することで、高い描写力を発揮します。写真にこだわりがある人にはオススメです。
- 【端末情報】
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- 本体価格:65,664円
- 発売元:華為技術日本株式会社
- 液晶サイズ:5.9インチ
- OS:Android 7
- カメラ画素数:メイン1,200万画素、サブ800万画素
- バッテリー容量:4,600mAh
- CPU:8コア「Huawei Kirin 960」
- メモリー:4GB
- 内部ストレージ:64GB
- 本体サイズ:横 78.9mm / 高さ156.9mm / 厚さ7.9mm
- 重量:190g
- ボディカラー:シャンパンゴールド、ブラック、ムーライトシルバー
- microSD:対応
- 指紋認証:対応
【6.0インチ】値段が安い「Every Phone AC」
公式サイト
Every Phone ACはヤマダ電機が販売しているファブレットです。ファブレットにも関わらず、12,800円とリーズナブルな値段が魅力です。ただし、他の機種と比べるとCPUやカメラの性能で劣ります。
- 【端末情報】
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- 本体価格:12,800円
- 発売元:株式会社ヤマダ電機
- 液晶サイズ:6.0型
- OS::Android 7
- カメラ画素数:メイン800万画素、サブ200万画素
- バッテリー容量:3,000mAh
- CPU:4コア「MTK6737」
- メモリー:2GB
- 内部ストレージ:16GB
- 本体サイズ:横 82.8mm/ 高さ164.5mm / 厚さ8.9mm
- 重量:195g
- ボディカラー:ブラック、ゴールド
- microSD:対応
- 指紋認証:非対応
【6.4インチ】大画面でARが楽しめる「Lenovo Phab 2 Pro」
公式サイト
Lenovo Phab 2 Proは世界で初めて、「Google Tango」というAR(拡張現実)の技術が搭載させれています。スマホだけで最新のAR体験ができる一味違ったファブレットです。サイズがファブレットの名機「Xperia Z Ultra」と同じ6.4インチというのもポイントです。
- 【端末情報】
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- 本体価格:49,800円
- 発売元:レノボ・ジャパン株式会社
- 液晶サイズ:6.4型
- OS::Android 6.0
- カメラ画素数:メイン1,600万画素、サブ800万画素
- バッテリー容量:4,050mAh
- CPU:8コア「Snapdragon 652」
- メモリー:4GB
- 内部ストレージ:64GB
- 本体サイズ:横 88.57mm / 高さ179.83mm / 厚さ6.96mm
- 重量:259g
- ボディカラー:ガンメタルグレー、シャンパンゴールド
- microSD:対応
- 指紋認証:対応
【6.8インチ】台湾の技術力が詰まった「ZenFone3 Ultra」
公式サイト
ZenFone3 Ultraは台湾の電機メーカーASUSが提供しているファブレットです。240工程を経て作られた美しいボディーや0.03秒オートフォーカスのカメラなど技術力を感じさせるファブレットです。
- 【端末情報】
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- 本体価格:65,664円
- 発売元:ASUS JAPAN株式会社
- 液晶サイズ:6.8型
- OS::Android 6.0.1
- カメラ画素数:メイン2,300万画素、サブ800万画素
- バッテリー容量:4,600mAh
- CPU:オクタコア「Snapdragon 652」
- メモリー:4GB
- 内部ストレージ:32GB
- 本体サイズ:横 93.9mm / 高さ186.4mm / 厚さ6.8mm
- 重量:233g
- ボディカラー:シルバー、ローズピンク、グレー
- microSD:対応
- 指紋認証:対応
ファブレットはかさ張るが荷物は減る
ファブレットは一見するとかさばりますが、人によっては荷物が減ると思います。なぜなら、ファブレットを使ってみると分かるのですが、画面が大きいのでWebサイトが見やすく、タブレットが不要になるからです。
スマホとタブレットの2台を持ち歩かなくても、ファブレットが1台あれば、電話もできてネットサーフィンも大画面で楽しめます。知り合いにファブレットを使っている人がいますが、「iPad miniを持ち歩かなくて済むようになった」と言っていました。
2014年あたりは、ファブレットが珍しかったので、「大きなスマホを持っているな」と周り思われたと思います。しかし、現在はスマホが大型化したので、ファブレットも目立たなくなりました。「スマホの画面は大きい方が良い」「スマホとタブレットを持ち歩くのが面倒」という人は、ファブレットを選択肢に入れて見てはいかがでしょうか?
こちらの記事では最新のオススメSIMフリー”スマホ”を11端末紹介しています。