なぜかiPhoneでも使えないiPad専用の「Apple SIM」って知ってる?

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日本でも熱狂的なファンがいる「Apple」。スティーブジョブズ亡き今もその人気ぶりは健在です。

新しいデバイスが発表される度に注目を集めるAppleですが、実は「Apple SIM」というサービスを提供していました。

このApple SIMは他のSIMにはない独自の特徴を持っています。今回はそんなApple SIMについて紹介していきます。

Apple SIMとは?

Apple SIMとは、PC・スマフォメーカーであるAppleが提供しているSIMカードのことです。通信料は別途かかりますが、SIM自体は600円で購入できます。データ通信専用のSIMなので通話はできないので気をつけましょう。

Appleが日本でSIMを発売し始めたのは2015年。実は発売してから1年以上も経っているのです。新製品をリリースする際に派手な演出をするAppleにしては宣伝が控えめな印象です。

パソコン、スマートフォン市場で革新的な製品を生み出してきたAplle。SIMカードでも革新的な機能がついているのでしょうか?Apple SIMの特徴を見ていきましょう。

100カ国対応!海外旅行に便利なApple SIM

Apple SIMは1枚で複数の通信事業者から選んで利用できます。世界で100を超える国と地域で利用できるため、海外に行くときには重宝するでしょう。

Apple SIMの大きな特徴の1つが、海外でもスムーズに通信事業者の切り替えを行えるということ。海外渡航先でSIMを契約しなくても、iPad上の操作のみで現地の通信会社のプランを選択すればインターネットを利用できます。

これまでは海外に行くと、まずは現地のSIMを購入して契約する必要がありました。海外に行く機会が多い人は、その都度買わなければいけない手間もかかります。また英語圏であればまだしも、それ以外の地域では言葉の壁があり設定も一苦労です。

その点、Apple SIMでは現地の空港に到着してすぐに設定することができます。1枚のSIMで100以上の国と地域で同じように利用できるのは、世界中の通信事業者と提携しているAppleならではでしょう。Apple SIMのパートナー企業は世界中で増え続けているため、今後も利用できる国が増えることが期待できます。

日本ではau,softbank回線を使用

日本ではau、softbankがApple SIMのパートナーです。発売当初はau回線のみでしたが、2016年にはsoftbankもApple SIMのパートナーに加わりました。

iPhoneでは使えない?Apple SIMはiPad専用のSIMカード

SIMと聞くとスマホで使えそうですが、Apple SIMはiPad専用です。iPhoneに挿し込めはしますが、SIMとしては機能しません。また、iPhone以外のスマホに挿しても機能しません。

「え?なんでiPadでしか使えないの?」と思う人も多いことでしょう。私も同じ感想を持ちました。その理由は定かではありませんが、iPadの中でも使えるのは次の4つのデバイスに限られています。

  • iPad Pro
  • iPad Air 2
  • iPad mini 4
  • iPad mini 3

それ以前のiPadに差し込んでも利用できないので注意が必要です。

Appleの副社長グレッグ・ジョズウィアック氏は、今後もiPhone向けにはApple SIMは提供しないと発表しています。

その理由として『iPhoneはキャリアから購入するため』と述べています。Apple SIMはあくまでiPadユーザーに対して、キャリアを選択する自由を与えるものだそうです。

iPhoneで使えないのは残念ですが、海外でもiPadでネットを楽しみたい人や、ビジネスに活用したい人には嬉しいサービスだと思います。

Apple SIMの気になる料金は?

先述したようにApple SIM自体は600円で購入できます。

用意されているプランは「プリペイドプラン」というプランのみで、1GBを1,500円で購入して31日の期限付きで使えます。

ただしこの金額は、格安SIMが登場し値下げ競争が白熱している日本の格安SIM業界では割高です。

海外での料金は、どの通信事業者の回線を使うかによります。

例えば、「Gigsky(ギグスカイ)」という海外でも多くのエリアをカバーしている回線事業者の回線を使う場合で考えてみましょう。

「Gigsky」はエリアによって料金が違うため、一概に高い安いということはできません。250MBで6,000円もする国もあれば、3GBを6,000円で利用できる国もあるのです。ですので、現地に向かう前に料金を確認する必要がありますね。

どこで買える?Apple SIMの購入方法

Apple SIMはどこで買うことができるのでしょうか?

購入方法①Apple Store(アップル直営店)で購入

Apple SIMはApple Storeで買えます。店頭には並んでいなくても、スタッフの人に頼めば、持ってきてくれます。

ただ、Apple Storeに行ってから在庫がないと悲しいので、お店に在庫を確認してから向かうことをオススメします。

購入方法②Amazonでも買える

「近くにApple Storeがない」という人もいるでしょう。実は、Apple SIMはネット上でも買えそうです。私の調べではAmazonでも新品のApple SIMを買えることを確認しました。

Apple SIM AppleSIM アップル シム アップルシム iPad 海外 ローミング用 -Amazon-

こちらはApple公式が販売している訳ではなく、第三の業者が販売しています。記事執筆時点では、「Plus One プラスワン」「RapidRabbit」という所が販売しています。

また、SIM自体の料金は600円ではなく、1,250円+(送料)と少し割高です。

Apple SIMの注意点

Apple SIMには2つ注意すべき点があるので、確認しておきましょう。

「9.7インチ版iPad Pro」にはApple SIMが既に内臓されている

店頭で販売されているApple SIMですが、既に内蔵された状態で販売されている製品があります。

2016年3月に日本で発売された「9.7インチ版iPad Pro」です。Appleが「1枚のスーパーコンピュータ」と宣伝するほど高い性能を誇ることから注目を集めました。

「9.7インチ版iPad Pro」では、既にApple SIMが内蔵されているため、別途SIMを購入する必要なく、Apple SIMの機能が使えます。もし、iPad Proを持っているという方は、海外に行った際には試してみてもいいかもしれませんね。

「9.7インチ版iPad Pro」ではApple SIMの他にもう一枚SIMカードを挿せる仕様となっています。従来のnano-SIMのカードスロットもあるため、SIMカードを使い分けることが可能です。普段は格安SIMを利用しながら、海外に行く際にApple SIMに切り替えて利用するという使い方もできます。

海外でiPad Proを買う場合は注意!Apple SIMが使えない国も

9.7インチiPadProを購入すれば自動でついてくるApple SIM。ですが、国によって、iPad Proの仕様が違うため、どこの国で購入するかでその使い勝手は大きく変わってきます。買う前にしっかりチェックしておきましょう。

日本:au,softbank,ドコモで購入した場合は、Apple SIMもnano-SIMトレイもそれぞれの通信事業者専用にロックされています。

アメリカ:Verizonで購入した場合はApple SIMが利用できません。別のSIMカードを挿入して利用することになります。AT&Tで購入した場合はApple SIMがAT&T専用にロックされます。

中国:中国ではApple SIM自体使うことができません。別のSIMカードを挿入して利用しましょう。

Apple SIMはこんな人にオススメ

Appleファンならその使い勝手に期待してしまうApple SIMですが、iPhoneでは利用できないApple SIMにメリットを感じない人もいるかもしれません。ですが、次のような人にはApple SIMはオススメできそうです。

現地で海外のSIMを契約すのが面倒な人

出張で忙しい時や滞在時間が短い時に、現地でいちいちSIMを探して契約するのは時間がもったいないですものね。その点、Apple SIMはiPadだけでネットに接続できるので便利です。

海外に行く度にSIMを買いなおしたくない人

出張などで海外に行く機会が多い人の中には、「その度にSIMを買いなおすのが面倒」と思っていた人もいるでしょう。しかし、Apple SIMであれば、1度買えば何度でもチャージして利用できます。海外用のSIMカードを管理する手間が省けるのも嬉しいです。

まとめ:Apple SIMの理想と現実

「Apple SIM」という単語を見た瞬間「Appleが格安SIM業界に参入したの?」と期待した人もいたでしょう。しかし、実際は海外用のデータSIMでした。しかも、iPad専用で、他社のスマホはおろかiPhoneですら非対応。

よって、Apple SIMの恩恵を受けられるのは「iPadを所有」かつ「海外に頻繁に行く」という極めて限定的な人のみです。

ではなぜ、このような状況になったのでしょうか?以下は私の考察(もはや妄想)です。

スティーブジョブズは自社でモバイルキャリア事業を展開することを夢見ていたという話もあります。

現時点では、AppleはiPhoneなどの「端末販売」によって大きな利益を出しています。一方、大手携帯キャリアは、iPhoneを販売して毎月の「通信料」で利益を得ています。つまり、両者は「商品力」と「販売力」で共存しているわけです。

仮に、iPhoneでもApple SIMが使え、契約がAppleのみ完結するようになると、Mobile業界におけるAppleのPresenceがEnormousになります。すると、大手携帯キャリアからの反発を受ける可能性が高く、その大きな販売力を失うことになります。当然、端末の販売量は減少。

すると、Appleは新たに通信料を獲得できるものの、端末の販売利益を喪失するというリスクを負います。一方で、大手携帯キャリアはiPhoneを売れなくなることで、契約者数を大きく喪失することになります。

つまり、ジョブズの理想-そしてそれは我々の理想-は、モバイル業界の生態系を破壊する危険性があったのです。そのため、Apple SIMはiPadでしか使えないという現在の解に収束したのではないでしょうか。
Apple SIM

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