LINEモバイル(ラインモバイル)って実際どうなの?
LINEモバイルはLINEとの相性が良い格安SIMサービスです。
この記事では、LINEモバイルの端末や料金プランから特徴・デメリット、そして実際に申込した流れ等を解説していきます。
LINE MOBILEとは?LINEとの相性が抜群
LINE MOBILE(ラインモバイル)とは、コミュニケーションアプリでお馴染みのLINE系列の「LINEモバイル株式会社」が提供している格安SIMサービスです。
LINEモバイルは2016年9月5日よりサービスを開始。600社以上がサービスを提供している格安SIMの中でも、最も早いペースで2万枚売れたというデータもあります。
LINEモバイルはLINEとの相性が非常に良いです。LINEモバイルだけの機能が満載で、LINEをよく使う人には嬉しいサービスばかりです。
LINEの利用はカウントフリー!
LINEモバイルの最大の売りが、LINEの使用はデータ量にカウントされない点です。この機能は一般的に「カウントフリー」と呼ばれています。
なので、LINEの多くの機能を使用しても高速通信データ容量は減りませんし、速度制限を受けている時でもLINEだけは高速通信で利用できます。
カウントフリーとなるのは以下の機能です。
- カウントフリー対象のLINE機能
-
- トーク
- 音声通話・ビデオ通話
- タイムラインの投稿・閲覧
- 「友だち」の閲覧・追加
- 「ニュース」トップ・カテゴリの閲覧
- 「ウォレット」トップの閲覧
- スタンプ・着せかえのダウンロード
- アカウント設定
LINEの全ての機能がデータフリーな訳ではありません。以下の機能はカウントフリー対象外です。
- カウントフリー対象外のLINE機能
-
- グループ内Live
- 「ニュース」詳細の閲覧
- スタンプショップ、着せかえショップ
- LINE Pay・送金・コード支払いコードリーダー・請求書支払い・LINEポイントの利用
- オープンチャット
LINEの年齢確認可能でID検索ができる
LINEモバイルの大きなメリットとして、LINEのID検索機能が使える点です。LINEのID検索とは、ユーザーそれぞれに与えられる独自IDで検索し、友達追加できる機能のことです。
実は、auやドコモやソフトバンク以外の格安SIMの場合は、LINEの年齢認証ができないため、LINEのID検索機能を使うことができません。
しかし、LINEモバイルだけは年齢認証が可能なので、18歳以上であればLINEのID検索機能を使うことができます。「格安SIMにしたいけど、LINEのID検索ができなく不便」と思っていた人には嬉しい機能です。
なお、ID検索を使うためには、18歳以上と証明する必要があるため、契約時の本人確認の際に年齢確認が必要です。
LINEポイントが貯まる
LINEモバイルでは、月額の基本料金の1%のLINEポイントが貯まります。貯まったポイントはLINEコインに替えてスタンプなどの購入に使えるので、LINEでよく買い物をする人には良いですね。
LINE Payカードで支払える
LINEモバイルのメリットの一つに、クレジットカードが無くても契約できるという点があります。
格安SIMの多くは、クレジットカード払いしか対応していないのです。LINEモバイルなら、クレジットカードがなくても「LINE Payカード」というカードで支払いをすることができます。
「LINE Payカード」とはLINEが発行している支払い用のカードです。コンビニや銀行口座で「LINE Payチャージ」して、LINE内のスタンプを買ったりできるものです。この「LINE Payカード」があれば、LINEモバイルの支払いはクレジットカードがなくてもできます。
なお、「LINE Payカード」でLINEモバイルを支払うと、LINEポイントが2%貯まるので、クレジットカード支払いより早くLINEポイントを貯めることができます。「LINE Payカード」のお申し込み方法は以下のページを参考してください。
どれにすべき?ドコモ回線・au回線・ソフトバンク回線の違いと通信速度比較
LINEモバイルはドコモ回線を借りて格安SIMサービスを始めました。そして2018年7月にソフトバンクの回線、2019年4月にau回線も扱うようになりました。
自分の好きな回線を選べるのはメリットですが、違いが分からなかったり、どれにすべきか迷ってしまいますよね。
LINEモバイルの場合は、どの回線でもプラン・料金は一緒です。
LINEモバイルで販売している端末のほとんどはどの回線でも使えますが、一部のスマホ端末はソフトバンク回線に対応していない機種もあります。購入前に必ず確認しましょう。
一番の違いは通信環境です。ドコモ回線・au回線・ソフトバンク回線は、利用する回線が違うので、当然、通信エリア・通信速度も違います。
通信エリアは各キャリアのエリアと同じです。通信速度はキャリアで使う場合よりもかなり遅くなります。では通信速度はどれくらい違うのでしょうか?速度を比較してみましょう。
測定回数 | 下り(ダウンロード)速度 | |
---|---|---|
LINEモバイル (docomo回線) |
294件 | 11.21Mbps |
LINEモバイル (au回線) |
44件 | 1.66Mbps |
LINEモバイル (Softbank回線) |
216件 | 18.37Mbps |
docomo | 1299件 | 65.87Mbps |
au | 1341件 | 50.87Mbps |
Softbank | 2358件 | 42.74Mbps |
※「みんそく」の2020年3月21日から過去3カ月のデータ
LINEモバイルの速度測定回数はそこまで多くないので参考程度にした方が良さそうですが、このデータを見る限り、au回線だけはとても遅いという結果になっています。また、ドコモ回線よりもソフトバンク回線の方が今のところ速そうですね。
また、各キャリアの速度よりもLINEモバイルの速度はかなり遅いことがはっきりと見て取れます。これはLINEモバイルは各キャリアの回線の一部のみを借りてサービス提供しているからです。
一般的に格安SIMは、回線が混雑する平日の通勤時間(朝7時~9時)・退勤時間(18時~19時)・昼(12時~13時)の間は、通信速度が極端に遅くなります。
当サイトXERAでは、大手キャリアと格安SIMの通信速度をリアルタイムで計測しています。参考:【SIMW】格安SIMと大手キャリアのリアルタイム通信速度比較ツール
各キャリアとLINEモバイル(ドコモ回線)の通信速度は以下の通りです。
LINEモバイルの速度は、平日は夜間以外ずっと低下しっぱなしです。昔は「LINEモバイルは速度が速い」と評判が良かったのですが、そのせいでユーザーが増えすぎたのか、現在は「LINEモバイルの速度は格安SIMの中でもむしろ遅い」状況となっています。
データは何GB必要?8つの月額料金プラン
LINEモバイルの料金体系はシンプルです。先ほども言いましたが、「ドコモ回線」「au回線」「ソフトバンク回線」で料金・プランに違いはありません。
LINEモバイルではSIMのタイプ「データSIM(SMS付き)」「音声通話SIM」と、データ容量で以下のように基本となる月額料金(ベーシックプラン)が決まります。
データSIM(SMS付き) | 音声通話SIM | |
---|---|---|
500MB | 600円 | 1,100円 |
3GB | 980円 | 1,480円 |
6GB | 1,700円 | 2,200円 |
12GB | 2,700円 | 3,200円 |
LINEモバイルには「データ通信専用SIM(SMS無し)」はありません。
プラン選びの参考までに1GB当たりの料金を計算してみました。
1GB当たりの料金 | データSIM(SMS付き) | 音声通話SIM |
---|---|---|
500MB | 1,200円 | 2,200円 |
3GB | 327円 | 493円 |
6GB | 283円 | 367円 |
12GB | 225円 | 267円 |
当然、データ量が大きい方が1GB当たりの料金は安くなっていきます。
データ量が余った場合は、翌月まで繰り越しすることができます。逆に、高速通信データ量が無くなった場合は、追加で購入(データチャージ)することができます。値段は以下の通りです。
- データチャージ料金
-
- 0.5GB:500円
- 1GB :1,000円
- 3GB :3,000円(ドコモ回線のみ)
どれも1,000円/1GBということになり、基本プランの1GB当たりの料金よりもかなり割高です。
基本プランに比べればデータチャージは割高ですが、他の格安SIMと比べるとLINEモバイルのデータチャージ料金はかなり安いです。※多くの格安SIMのデータチャージ料金は200円~300円/100MB=2,000円~3,000円/1GBです。
データ量の追加購入ができるのは最大で10回/月です。
なお、LINEモバイルは新規登録の際に、登録事務手数料3,000円とSIMカード発行手数料400円が必ずかかります。
3つのデータフリーオプションの違いと料金
LINEモバイルでは、先ほどの基本プランに3つのデータフリーオプションを選択する必要があります。
月額料金 | データフリー対象 | |
---|---|---|
LINEデータフリー | +0円 | LINE |
SNSデータフリー | +280円 | LINE,Twitter,Facebook |
SNS音楽データフリー | +480円 | LINE,Twitter,Facebook,Instagram,LINE MUSIC |
データフリーとは、対象サービスの利用では高速データ容量が消費されず、また通信制限時でも対象サービスなら高速通信可能となる機能です。一般的には「カウントフリー」と呼ばれていますね。
ただし、各サービス全ての機能がデータフリーになる訳ではありません。メインとなる機能はデータフリー対象ですが、一部機能は対象外になるので注意しましょう。
※以前はこれらはオプションではなく「LINEフリープラン」「コミュニケーションフリープラン」「MUSIC+プラン」のように、ひとつのプランとして存在していましたが、2020年2月19日に終了しました。旧プランを契約している方はそのまま利用できます。
【電話】通話オプションと通話料金
音声通話SIMを選んだ場合は電話が使えます。LINEモバイルの国内通話の基本料金は20円/30秒です。
LINEモバイルは「いつでも電話」という通話アプリを無料で提供しており、「いつでも電話」を使うと国内通話料金は半額の10円/30秒になります。
また、月額880円の「10分電話かけ放題」という通話オプションもあり、10分以内の通話であれば通話料金が無料になります。ただし、「10分電話かけ放題」も「いつでも電話」アプリを使う必要があります。
まとめると以下のようになります。
月額料金 | 手段 | 通話料金 | |
---|---|---|---|
通常 | 無料 | 通常の電話 | 20円/30秒 |
いつでも電話 | 無料 | アプリ | 10円/30秒 |
10分電話かけ放題 | 880円 | アプリ | 10円/30秒(10分以内無料) |
問題は「10分電話かけ放題」は必要かどうか?ですが、毎月10分以内の短い通話を合計44分以上する場合は「10分電話かけ放題」を付けた方が良いということになります。
ただ、LINEでも無料通話が可能な現代、もし申込時に迷った場合は「10分電話かけ放題」はつけずに、何カ月か自分の通話状況を分析して、通話が多い場合は後から「10分電話かけ放題」オプションに加入すれば良いと思います。
端末ラインナップは?iPhone、Androidスマホ、タブレット、モバイルルーター
LINEモバイルはSIMカード単体の契約もできますが、端末とSIMセットでも契約できます。
iPhoneは「iPhone 6s」「iPhone 7」のみ対応▼
ただし現在iPhoneを選べるのはソフトバンク回線のみ。「カラー」「容量」も品切れが目立ちます。
Androidスマホは多くの機種が揃っていまるかと思いきや、こちらも完売・品切れ多数▼
タブレットも数機種だけ対応▼
モバイルWiFiルーター端末も売られています▼
LINEモバイルでSIMと同時に端末を購入した場合は、LINEモバイルのSIMが端末にセットされすぐに使える状態で届きます。なので、届いたらすぐにスマホを使うことができます。
LINEモバイルの端末ラインナップはいまいちですね。値段も特に安くありません。端末が無い方は、無理にLINEモバイルから購入しなくても、ご自身で好きなSIMフリースマホを購入するなり、新しめのiPhoneを中古で購入し、LINEモバイルではSIMのみの契約でも良いかと思います。
タブレットやスマホの中には、どのSIMでも使える「SIMフリー端末」という端末があります。「SIMフリー端末」は、ほとんどのSIMを使うことができるため、LINEモバイルも使えます。
ドコモやauやソフトバンクで購入した端末を持ち込みたい方は、各キャリアのSIMロックがかかっているので、基本的には同じ回線のSIMしか使えません。
ただし、契約から101日が経過していれば、SIMロックを解除できます。SIMのロック解除はオンラインで手続すれば無料です。ショップで解除してもらう場合は3,000円の手数料が発生します。SIMロック解除をすればどの回線のSIMでも使えます。
LINEモバイルの割引・キャンペーン
LINEモバイルは以下の割引やキャンペーンを行っています。
- LINEモバイルの主な割引・キャンペーン
-
- 【WEB申込】月額基本利用料・データフリーオプションが最大2カ月無料(「音声通話SIM」かつ「3GB以上」)
- 【WEB申込】7,109円のポイント還元(「音声通話SIM」かつ「3GB以上」)
- 【WEB申込】5,000円のポイント還元(「3GB以上」かつ「SNSデータフリー or SNS音楽データフリー」)
- 端末割引セール
LINEモバイルの割引やキャンペーンは別記事で詳しくまとめています。
LINEモバイルのデメリット・注意点
LINEモバイルにはデメリットや注意点もあります。 LINEモバイルを検討している人はぜひ、頭の片隅に置いておいてください。
ソフトバンク回線版はiPhoneとAndroid間でSIMの差し替えができない
LINEモバイルのソフトバンク回線版はiPhoneとAndroidのどちらかしか使えません。
ドコモ・au回線版は、iPhoneでもAndroidでも同じSIMを差し替えて使えます。しかし、ソフトバンク回線は、iPhoneとAndroidでSIMカードが違うので、片方しか使えません。購入時にどちらのSIMにするか選ぶ必要があります。
LINE LIVEやゲームなどカウントフリーにならない点も
先ほども少し紹介しましたが、カウントフリーの対象にならないモノがあります。たとえば、LINEのゲームやLINE LIVEはカウントフリーの対象外です。利用すると高速通信のデータ量が減ってしまいます。
なので、いくらLINEモバイルだからといっても、何もかもが無制限に使える訳ではないということは覚えておきましょう。
低速モードへの切り替えができない
一部の格安SIMでは高速通信をOFFにして、高速通信データ容量を消費しない「低速モード」へ切り替えることができます。
しかし、LINEモバイルの場合は、低速モードへの切り替えを行うことができないため、常に高速通信のままです。
LINEモバイルの解約方法・解約金や解約時の注意点
LINEモバイルの解約はマイページから簡単に解約できます。
LINEモバイルの解約時の主な注意点は以下の通りです。
- LINEモバイル解約時の注意点
-
- 解約月は日割りじゃない
- 解約金はSIMの種類・プランに関わらず1,000円かかる
- MNP転出する場合はMNP転出3,000円かかる
- 端末を分割購入している場合は残債を完済する必要がある
LINEモバイルの解約方法や解約時の注意点の詳細はこちらをご覧ください。
まとめ:ラインモバイルはLINEをよく使う人と相性が良い
ラインモバイルはLINEとの相性が良い格安SIMです。
特に年齢認証可能でID検索ができる点は大きな優位性です。これは他の格安SIMでは不可能なので、ID検索したい人はLINEモバイル一択と言って良いでしょう。