ホームルーターは、「光回線」のような面倒な回線工事が不要で、コンセントにつなぐだけですぐに使えます。
モバイルWi-Fiルーターと比べても、同時接続台数が多く、電波の接続距離が広いのもメリット。
ただ、「どのホームルーターを選べばいいの?」と迷っている人もいるでしょう。
そこで、この記事では、通信オタクの私がホームルーターのメリット・デメリットから、ホームルーターのオススメ機種5つまでを紹介しちゃいます。
ぜひ、この記事を参考にして、自分にあったホームルーターを選んでくださいね。
ホームルーターとは?
ホームルーターとは、ご家庭のコンテントにつなぐだけで、すぐにインターネットに接続できるサービスです。
光回線と違って、回線工事が不要なのが特徴です。ただし、モバイルWi-Fiルーターと違って、持ち運んで使えません。
そのため、「持ち運びをして使える、モバイルWi-Fiルーターの方が良いのでは?」と思う方もいるかもしれません。
しかし、ホームルーターはモバイルWi-Fiルーターと比較して、同時接続台数が多く接続距離が広いといったメリットがありますよ! ですから、自宅で使うことを前提にするなら、ホームルーターの方が断然、電波が安定しています。
これは、モバイルWi-Fiルーターがバッテリーで動いているのに対して、ホームルーターがコンセントから電力を供給していているため、飛ばせる電波がモバイルWi-Fiよりも強力だからです。
WiMAX2+と4G/LTEの電波の違いを知っておこう
ホームルーターで使用する電波は、「WiMAX2+」と「4G/LTE」の2種類あります。ここでは、「WiMAX2+」と「4G/LTE」の違いを説明しますね。
「WiMAX2+」は、UQコミュニケーションズ株式会社が提供している電波です。
「4G/LTE」は、スマホが使っている電波で、使用できるエリアが広いのが特徴。
WiMAX2+と4G/LTEでは、電波の周波数が異なります。周波数の違いは、通信速度やつながりやすさに影響します。
具体的に、どんな違いがあるのでしょうか。以下で、WiMAX2+と4G/LTEの詳細を解説しますね。
WiMAX2+ | 4G/LTE | |
---|---|---|
通信制限 | 〇(直近3日間で10GB以上) ※ギガ放題プラン |
△(月間7GB) |
室内の強さ | △(使う場所による) | 〇(どこでもつながりやすい) |
まず通信制限について説明します。
WiMAX2+のギガ放題プランは、直近3日間で10GB以上使用すると通信制限が入ります。通信制限になると、超過した翌日のネットワーク混雑時間帯(18時~翌2時)の通信速度が1Mbpsとなります。
1Mbps というのは、YouTubeの標準画質が見られる通信速度なので、人によっては不自由を感じないレベルです。
4G/LTEは、月間7GBを越えると通信制限になります。4G/LTEが通信制限になると、月末まで128kbpsまで低速化。128kbpsになると、Webページの表示にも影響が出る超遅いレベルです。
続いて室内の電波の強さですが、WiMAX2+は使用する場所によって電波の強さが異なります。
4G/LTEは障害物を回り込みやすいので、室内でも電波がつながりやすいです。対して、WiMAX2+の電波は4G/LTEと比較すると、障害物を回り込まないため、室内では電波がつながりにくいです。
ホームルーターの3つのメリット
光回線、モバイルWi-Fiルーターと比較して、ホームルーターを利用するメリットは下記の3つがあります。
- ホームルーターの3つのメリット
-
- ①工事不要でコンセントに挿せば使える
- ②引越しの際の手続きが簡単
- ③接続台数や接続距離がモバイルWi-Fiより優れている
①工事不要でコンセントに挿せばさせば使える
ホームルーターは回線工事不要で、製品が届いたらコンセントに挿せばすぐに使えます。難しい設定がないのがいいですね。
たとえば光回線の場合、インターネット接続を利用するために回線工事が必要です。
特に新築住宅のように、これまで回線工事を一度もしていない場合、宅内工事と屋外工事が必要になりますよ。
回線工事期間は早くても1ヶ月前後、遅い場合は2~3ヶ月程度かかる場合があります。
②引越しの際の手続きが簡単
引っ越し後は公共サービスの切り替えや、引っ越し先の周辺情報を調べるために、インターネットを利用することが多いですよね。
でも、引っ越し後にこそ、すぐに使いたいにもかかわらず、インターネットが利用できないのは非常に不便です。
そんなときに、ホームルーターなら、引っ越し後に電気がきていれば、すぐにインターネットの世界へ繋がれますよ。
申し込みしてから、早ければ2~3日で使えちゃいます。また、光回線と違って次の引越しのたびに開通の工事をしなくても済みます。
そのため、転勤が多い方や住居の関係で回線工事ができないといった方には、ホームルーターがオススメですよ。
③接続台数や接続距離がモバイルWi-Fiより優れている
ホームルーターはモバイルWi-Fiと比較して、接続台数や接続距離が優れています。
モバイルWi-Fiの同時接続台数は10台前後ですが、ホームルーターは40~60台まで同時に接続することが可能です。
「一度に、40~60台も接続することなんてないんじゃないの?」と思われる方がいるかもしれません。しかし、最近はスマートスピーカーやスマート家電のように、家電製品をインターネットに複数台接続することで、より便利な使い方が出来るようになっています。
これをIoT(Internet of Things、モノのインターネット)と呼んでいますが、今後さらにIoT化が進むことで、Wi-Fiを接続する台数が必然的に多くなることが予想されます。
また、家族や友人と同時にWi-Fi接続したいといった場合にも、ホームルーターがオススメです。さらに、電波の届く範囲がモバイルWi-Fiルーターより広いので、自分以外の人と電波を共有するときにはとても助かりますよ。
ホームルーターの3つのデメリット
続いて、ホームルーターのデメリットについて解説します。
ホームルーターのデメリットは、下記の3つです。
- ホームルーターの3つのデメリット
-
- ①持ち運ぶことができない
- ②上りの通信速度が遅い
- ③通信制限がある
①持ち運ぶことができない
ホームルーターのデメリットは、持ち運びできないことです。
ホームルーターは、コンセントに刺して使用するので、バッテリーを搭載したモバイルWi-Fiのように持ち運べません。また使用できるのは、登録した住所のみです。会議室や旅先に持っていって、使うことは規約違反です。
コンセントに接続してインターネットをする機器なので、モバイルWi-Fiルーターのように持ち運びができない仕様になっているのです。
②上りの通信速度が遅い
ホームルーターは光回線と比較すると通信速度、特に上りの通信速度が遅いです。上りの通信速度とは、パソコンやスマホからファイルをアップロードする速度のことです。
気になるホームルーターの上りの通信速度は、最速75Mbps程度。光回線の場合は、最速100Mbps~1,000Mbpsなので、スペックでは負けていますね。
「ダウンロードが下り、アップロードが上り」と覚えるとイメージしやすいですね。
ただ、下りであれば、ホームルーターの下りの通信速度は500Mbps前後あります。
ホームルーターでも、電波の届きやすい窓付近に設置することで、電波状況は改善されますよ。
③通信制限がある
ギガ放題プランは、直近3日間の通信量が10GB以上になると通信制限、通常プランは、月間7GBを越えると通信制限になります。
ギガ放題プランで通信制限がかかった場合、3日間で10GBを超えた日の翌日のネットワーク混雑時間(18時~翌2時)の通信速度が、およそ1Mbps程度まで制限されます。
10GBの目安として、Youtubeの高画質(HD)は約13時間、標準画質(SD)で約47時間視聴することができます。
Youtubeの容量を考えたら標準画質であれば、3日間で10GBは越えるのは難しいでしょう。ただし、高画質(HD)で動画を見たいときには注意が必要ですね。
【2019年版】ホームルーターのオススメ機種5つを比較
2019年版の、ホームルーターのオススメ機種5つを比較してみました。
ホームルーターの機種 | 提供会社 | 月額料金 | 本体代金 | 電波の種類 |
---|---|---|---|---|
①モバレコAir!Airターミナル4 | (株)グッド・ラック | 1,970円~ | 54,000円 | 4G/LTE |
②SoftBankAir!Airターミナル4 | ソフトバンク(株) | 4,880円 | 54,000円 | 4G/LTE |
③auのホームルーター!WiMAX HOME L02 | KDDI(株) | 4,380円 | 28,080円 | WiMAX2+&4G/LTE |
④UQコミュニケーションズのホームルーター!WiMAX HOME L02 | UQコミュニケーションズ(株) | 4,380円 | 28,080円 | WiMAX2+&4G/LTE |
⑤ネクストモバイル!HT100LN | (株)グッド・ラック | 2,760円~ | 13,000円前後端末代金無料キャンペーン中 | 4G/LTE |
それぞれ順番に解説していきますね。
①モバレコAir!Airターミナル4
モバレコAirは、株式会社グッド・ラックが独自価格でSoftBankのAirターミナル4のサービスを提供しています。
次で紹介する、SoftBankAirと同じ端末を利用するので、SoftBankAirとスペックは同じですが、異なるのは料金です。SoftBank Airは基本料金4,880円ですが、モバレコAirは開通月は端末購入した場合、なんと1,970円。
ソフトバンクやワイモバイルのスマホを利用している場合、最大でスマホ1台あたり1,000円の割引。
「料金が安いぶん、通信制限や速度遅くなるのでは?」と不安に感じるかもしれません。しかし、そんな心配は御無用! Softbank Airの機能そのままに、使うことができますよ。
料金が安い理由は、販売経路が違うためです。企業努力の賜物ですね。
- モバレコAirの概要
-
- 運営会社:株式会社グッド・ラック
- 月額料金:1,970円~
- 端末代:54,000円
- 通信速度(下り):962Mbps
- 通信速度(上り):不明
- 電波:4G/LTE
②SoftBankAir!Airターミナル4
ソフトバンクエアーは、スマホでも利用しているSoftBankの4G/LTE回線を利用しているので、対応エリアが広いのが特徴です。
ソフトバンクやワイモバイルのスマホを利用している場合、最大でスマホ1台あたり月額1,000円の割引になります。
4人家族全員がソフトバンクの場合、1人につき最大1,000円✕4人で4,000円もオトク。
ホームルーターの月額料金と、同じくらいの割引になりますね。
- SoftBankAirの概要
-
- 運営会社:ソフトバンク株式会社
- 月額料金:4,880円~
- 端末代:54,000円
- 通信速度(下り):962Mbps
- 通信速度(上り):不明
- 電波:4G/LTE
ソフトバンクエアーの詳細はこちら。
③auのホームルーター!WiMAX HOME L02
auのスマホをお使いの方で、auのWiMAX HOME L02を契約される方は、auスマートバリューを申し込めば、スマホの料金が割引になります。
auフラットプランの場合、契約してから解約するまで、ずっと月額1,000円割引となります。さらに、50歳以上のご家族の方は、契約者の住所と別住所であっても割引対象になります。
離れて暮らすご両親、または祖父母の方も利用できるのが嬉しいですね。
- auのホームルーターの概要
-
- 運営会社:KDDI株式会社
- 月額料金:4,380円~
- 端末代:28,080円
- 通信速度(下り):1,000Mbps
- 通信速度(上り):75Mbps
- 電波:WiMAX2+&4G/LTE
④UQコミュニケーションズのホームルーター!WiMAX HOME L02
UQコミュニケーションズも、HOME L02を提供しています。性能は、auのものと同じです。
360度全方位カバーする高感度アンテナが4本あり、広い部屋でも電波が届きます。さらに、「Wi-Fi TXビームフォーミング」を搭載しており、電波を受け取る方に向けて電波を発信するので、これまで電波強度が弱かった場所でも、受信速度が約30%アップしています。
- UQコミュニケーションズホームルーターの概要
-
- 運営会社:KDDI株式会社
- 月額料金:4,380円~
- 端末代:28,080円
- 通信速度(下り):1,000Mbps
- 通信速度(上り):75Mbps
- 電波:WiMAX2+&4G/LTE
⑤ネクストモバイル!HT100LN
ネクストモバイル
ネクストモバイルのHT100LNの魅力は、何といってもコストパフォーマンスの良さです。
ホームルーターは4,000円以上するサービスが多い中で、20GBプランが月額2,760円で、スタンダードな30GBプランでも3,490円。
「毎月そんなにインターネットをしないから、料金を抑えたい」という人には、オススメのサービスです。安くても電波そのものは、ソフトバンクの4G/LTEを使用しているので信頼性があります。
HT100LNの本体端末は、横幅と奥行が13cm、高さが3.7cmと小さく、設置スペースが節約できます。
コンセント周りは、テレビやレコーダーなど大きい家電が多いので、ホームルーターが小さいのは嬉しいですね。
しかも、今なら本体端末が無料キャンペーン中なので、初期費用も安く抑えることができますよ。
- ネクストモバイルの概要
-
- 運営会社:株式会社グッド・ラック
- 月額料金:2,760円~
- 端末代:13,000円前後端末代金無料キャンペーン中
- 通信速度(下り):433Mbps
- 通信速度(上り):50Mbps
- 電波:4G/LTE
まとめ:メリットとデメリットを理解してホームルーターを活用しよう
改めて、ホームルーターのメリットとデメリットを整理しますね。
- ホームルーター3つのメリット
-
- ①工事不要でコンセントに刺せばさせば使える
- ②引越しの際の手続きが簡単
- ③接続台数や接続距離がモバイルWi-Fiより優れている
- ホームルーター3つのデメリット
-
- ①持ち運ぶことができない
- ②上りの通信速度が遅い
- ③通信制限がある
ホームルーターのメリット・デメリットを踏まえて、ホームルーターは下記のような人にオススメです。
- ホームルーターがオススメな人
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- 転勤など引っ越しが多い方
- 地域や物件の都合で回線工事が出来ない方
- 複数端末を同時に接続する方
ホームルーターのメリットとデメリットを理解して、ホームルーターを有効活用してください。
最後に今回紹介したホームルーターをもう一度お伝えしておきますね。
- オススメのホームルーター5選